YouTube Liveのチャットを取得・保存・分析!Pythonライブラリ「pytchat」の使い方を徹底解説

プログラミング
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はじめに

YouTube Live は、個人の配信者から企業まで、多くの人が活用しているライブストリーミングプラットフォームです。その中でも ライブチャット は、視聴者と配信者がリアルタイムで交流できる重要な機能のひとつです。

そんな YouTube Live のチャットを プログラムで取得・分析したい と思ったことはありませんか?例えば、以下のようなケースで役立ちます。

  • チャットを記録・保存して、後で分析したい
  • 特定のキーワードを含むコメントを抽出したい
  • 自動返信ボットを作成して、配信を盛り上げたい

こうしたことを Python だけで簡単に実現できる のが、今回紹介する pytchat というライブラリです。

brian
brian

YouTube LiveのチャットをPythonで取得・分析してみませんか?このガイドでは、Pythonライブラリのpytchatを使って、ライブチャットの取得方法からデータの保存・分析、さらには自動応答ボットの作成まで、初心者にもわかりやすく解説しています。リアルタイムのチャットデータを活用したい方は、ぜひチェックしてみてください!

この記事で解説する内容

本記事では、pytchat を使って YouTube Live のチャットを取得・活用する方法 をわかりやすく解説します。

具体的には、以下の内容を扱います。

  • pytchat のインストール方法
  • 基本的な使い方(チャットの取得方法)
  • チャットの保存や分析の方法
  • 応用編として、チャットボットの作成

Python を少し触ったことがある方なら、この記事を読めば すぐに pytchat を活用できる ようになります。

それでは、さっそく pytchat の使い方を見ていきましょう!

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pytchat のインストール方法

pytchat を使用するには、まず Python の環境を整えた上でライブラリをインストールする必要があります。ここでは、必要な環境と pytchat のインストール方法を詳しく説明します。

必要な環境

pytchat は Python で動作するライブラリなので、以下の環境を準備してください。

  • Python 3.6 以上(推奨:最新の安定版)
  • インターネット接続(YouTube のデータを取得するため)
  • pip(Python のパッケージ管理ツール) が使用可能であること

もし Python がインストールされていない場合は、公式サイト からダウンロードしてインストールしてください。

pytchat のインストール手順

pytchat は pip を使って簡単にインストールできます。ターミナル(またはコマンドプロンプト)を開いて、次のコマンドを実行してください。

Bash
pip install pytchat

インストールが完了したら、以下のコマンドで正しくインストールされているか確認しましょう。

Bash
python -c "import pytchat; print(pytchat.__version__)"

上記のコマンドを実行して、バージョン情報(例:0.5.5 など)が表示されれば、pytchat のインストールは成功です。

インストール時のトラブルシューティング

pip が見つからない場合

エラー例:

Bash
'pip' は、内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されていません

この場合、Python のパスが正しく設定されていない可能性があります。以下のコマンドで pip を明示的に実行してみてください。

Bash
python -m pip install pytchat

インストールが途中で止まる場合

ネットワークの影響でダウンロードが失敗することがあります。以下のコマンドを試してみてください。

Bash
pip install --upgrade pip
pip install pytchat --no-cache-dir

これで pytchat のインストールは完了です。次は、実際に YouTube Live のチャットを取得する方法 を解説していきます。

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基本的な使い方

pytchat をインストールしたら、実際に YouTube Live のチャットを取得 してみましょう。ここでは、pytchatの基本的な使い方を シンプルなコードとともに解説 します。

YouTube Live のチャットを取得する基本コード

まずは、YouTube のライブ配信からチャットを取得する基本的なコードを紹介します。

YouTube のライブ配信 URL から「動画 ID」を取得する

YouTube のライブ配信のチャットを取得するには、その 動画 ID を指定する必要があります。
動画 ID は、ライブ配信の URL の末尾にある英数字の部分です。

例:

arduino
https://www.youtube.com/watch?v=abc123XYZ

この場合、動画 ID は abc123XYZ になります。

Python コードでチャットを取得する

次に、pytchat を使ってチャットをリアルタイムで取得するコードを書きます。

Python
import pytchat

# YouTube Live の動画IDを指定
video_id = "abc123XYZ"

# pytchat のライブチャットオブジェクトを作成
chat = pytchat.create(video_id)

# チャットを取得して表示
while chat.is_alive():
    for c in chat.get().items:
        print(f"[{c.author.name}] {c.message}")

このコードを実行すると、YouTube Live のチャットが リアルタイムで取得 でき、ターミナルに表示されます。

出力例:

CSS
[ユーザーA] こんにちは!
[ユーザーB] 配信楽しみにしてました!
[ユーザーC] すごい!

このように、チャットの 送信者の名前 と メッセージ を取得することができます。

コードの解説

上記のコードのポイントを簡単に解説します。

  1. pytchat.create(video_id) で、指定した動画 ID のライブチャットオブジェクトを作成します。
  2. while chat.is_alive(): で、ライブ配信が続いている間、チャットを取得し続けます。
  3. chat.get().items で、新しく取得したチャットメッセージのリストを取得します。
  4. c.author.name で 投稿者の名前c.message で メッセージの内容 を取得し、画面に表示します。

取得するデータの詳細

pytchat では、各チャットメッセージに対して以下のようなデータを取得できます。

プロパティ説明
c.author.name投稿者の名前
c.messageチャットメッセージ
c.datetimeメッセージの送信時刻
c.amountValueスーパーチャットの金額(スパチャがある場合)
c.currencyスーパーチャットの通貨
c.typeメッセージの種類(通常のコメント、スーパーチャットなど)

このデータを活用すれば、たとえば スーパーチャットを送ってくれたユーザーの一覧を作る など、様々な分析が可能になります。

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応用編:チャットデータの保存と解析

基本的な pytchat の使い方が分かったところで、ここからは チャットデータを保存して後から解析する方法を紹介します。

ライブ配信のチャットはリアルタイムで流れていきますが、データとして保存すれば後から分析が可能 になります。例えば、

  • 配信の盛り上がりを分析する(特定の時間帯のコメント数を集計)
  • 視聴者の反応を可視化する(ポジティブ・ネガティブの判定)
  • スーパーチャットの金額を集計する

といったことができます。

ここでは、チャットを CSV 形式や JSON 形式で保存 する方法を解説します。

チャットデータを CSV に保存する

CSV(カンマ区切り)形式で保存すると、Excel や Google スプレッドシートで簡単にデータを整理できます。

サンプルコード(CSV 保存)

Python
import pytchat
import csv

# YouTube Live の動画 ID
video_id = "abc123XYZ"

# チャットデータを取得
chat = pytchat.create(video_id)

# CSV ファイルを開いて書き込みモードにする
with open("chat_log.csv", "w", newline="", encoding="utf-8") as file:
    writer = csv.writer(file)
    # ヘッダーを作成
    writer.writerow(["timestamp", "username", "message", "amount", "currency"])

    # チャットを取得して CSV に書き込む
    while chat.is_alive():
        for c in chat.get().items:
            writer.writerow([c.datetime, c.author.name, c.message, c.amountValue, c.currency])
            print(f"[{c.datetime}] {c.author.name}: {c.message}")  # ターミナルにも表示

コードのポイント

  • open("chat_log.csv", "w", newline="", encoding="utf-8") で CSV ファイルを開き、UTF-8 で書き込みモードに設定
  • writer.writerow(["timestamp", "username", "message", "amount", "currency"]) で CSV のヘッダーを作成
  • writer.writerow([...]) で各チャットのデータを CSV に書き込む
  • c.datetime(タイムスタンプ)や c.amountValue(スーパーチャットの金額)などのデータも保存可能

これで、チャットデータを CSV に保存できます!

チャットデータを JSON に保存する

JSON 形式で保存すると、後から プログラムで解析 しやすくなります。特に Python や JavaScript でデータを扱う場合に便利です。

サンプルコード(JSON 保存)

Python
import pytchat
import json

# YouTube Live の動画 ID
video_id = "abc123XYZ"

# チャットデータを取得
chat = pytchat.create(video_id)

# JSON ファイルを開く
chat_data = []

while chat.is_alive():
    for c in chat.get().items:
        chat_data.append({
            "timestamp": c.datetime,
            "username": c.author.name,
            "message": c.message,
            "amount": c.amountValue,
            "currency": c.currency
        })
        print(f"[{c.datetime}] {c.author.name}: {c.message}")  # ターミナルにも表示

    # 定期的に JSON ファイルに保存
    with open("chat_log.json", "w", encoding="utf-8") as file:
        json.dump(chat_data, file, ensure_ascii=False, indent=4)

コードのポイント

  • chat_data というリストを作成し、チャットのデータを辞書形式で保存
  • json.dump(chat_data, file, ensure_ascii=False, indent=4) で JSON ファイルに書き出し(日本語の文字化け防止のため ensure_ascii=False を指定)
  • データを取得するたびに chat_log.json に上書き保存(定期的なバックアップにもなる)

保存したデータを活用する

保存した CSV や JSON のデータを使えば、さまざまな分析ができます。

コメントの多い時間帯を分析

Python の pandas を使えば、特定の時間帯のコメント数を集計できます。

Python
import pandas as pd

# CSV を読み込む
df = pd.read_csv("chat_log.csv")

# タイムスタンプを datetime 型に変換
df["timestamp"] = pd.to_datetime(df["timestamp"])

# 1分ごとのコメント数を集計
df.set_index("timestamp").resample("1T").count().plot(kind="bar")

スーパーチャットの金額を集計

Python
# スーパーチャットの合計金額を計算
total_amount = df["amount"].sum()
print(f"スーパーチャットの合計金額: {total_amount}")

応用のアイデア

  • 感情分析(ポジティブ・ネガティブ判定)
    → Google Cloud Natural Language API や TextBlob を使えば、視聴者のコメントが ポジティブ or ネガティブ かを判定できます。
  • キーワード分析
    → collections.Counter を使って よく使われる単語をランキング化 し、視聴者の関心を分析できます。

✅ pytchat を使えば、YouTube Live のチャットをリアルタイムで取得・保存できる
✅ CSV や JSON に保存すれば、後からデータ分析が可能
✅ pandas を使って、コメントの増減やスーパーチャットの合計を分析 できる

このように、ライブ配信のチャットデータを活用すれば 配信の改善や視聴者の傾向分析 に役立ちます。次の章では、自動返信ボットの作り方 を解説します!

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ボットや自動応答システムの構築

YouTube Live のチャットを取得できるようになったら、自動応答ボット を作成してみましょう!

例えば、こんなことができます。

  • 特定のキーワードに反応してメッセージを送信
  • 質問に自動で返答(FAQボット)
  • スーパーチャットを検出して配信者に通知

YouTube のチャットにメッセージを送信するには、google-auth ライブラリを使い、YouTube API を利用する必要があります。本記事では、簡単な キーワード応答ボット を作ってみましょう。

必要な環境

自動応答ボットを作るには、以下のものが必要です。

  1. YouTube API の設定(APIキーの取得)
  2. google-auth や googleapiclient のインストール
  3. pytchat でチャットを取得し、特定のメッセージに応答するスクリプト

YouTube API の設定(事前準備)

YouTube のライブチャットにメッセージを送信するには、YouTube Data API v3 を使います。

  1. Google Cloud Console にアクセス
  2. 新しいプロジェクトを作成
  3. YouTube Data API v3 を有効化
  4. OAuth 2.0 認証情報を作成し、JSON ファイルをダウンロード

ダウンロードした JSON ファイル(credentials.json)をスクリプトと同じフォルダに保存します。

必要なライブラリのインストール

以下のコマンドで google-auth と googleapiclient をインストールします。

Bash
pip install google-auth google-auth-oauthlib google-auth-httplib2 googleapiclient

自動応答ボットの実装

以下のコードでは、「こんにちは」とコメントがあったら「こんにちは!配信を楽しんでください!」と自動返信するボット を作成します。

Python
import pytchat
import time
import google.auth
from googleapiclient.discovery import build
from google.oauth2 import service_account

# YouTube API の認証設定
SCOPES = ["https://www.googleapis.com/auth/youtube.force-ssl"]
SERVICE_ACCOUNT_FILE = "credentials.json"

credentials = service_account.Credentials.from_service_account_file(
    SERVICE_ACCOUNT_FILE, scopes=SCOPES
)

youtube = build("youtube", "v3", credentials=credentials)

# YouTube Live の動画 ID
video_id = "abc123XYZ"

# チャットデータを取得
chat = pytchat.create(video_id)

def send_message(live_chat_id, message_text):
    """YouTube のライブチャットにメッセージを送信する関数"""
    request = youtube.liveChatMessages().insert(
        part="snippet",
        body={
            "snippet": {
                "liveChatId": live_chat_id,
                "type": "textMessageEvent",
                "textMessageDetails": {"messageText": message_text},
            }
        },
    )
    request.execute()

# ライブチャット ID を取得
live_chat_id = youtube.videos().list(
    part="liveStreamingDetails",
    id=video_id
).execute()["items"][0]["liveStreamingDetails"]["activeLiveChatId"]

print("ボットを起動しました。")

while chat.is_alive():
    for c in chat.get().items:
        print(f"[{c.datetime}] {c.author.name}: {c.message}")
        
        # 「こんにちは」というコメントに返信
        if "こんにちは" in c.message:
            response = f"{c.author.name} さん、こんにちは!配信を楽しんでください!"
            send_message(live_chat_id, response)
            print(f"→ ボット: {response}")

    time.sleep(1)

コードの解説

  1. google-auth を使って YouTube API に認証
  2. pytchat で YouTube Live のチャットを取得
  3. send_message() 関数で、YouTube Live に自動メッセージを送信
  4. 「こんにちは」というコメントに対して、自動返信
  5. time.sleep(1) で API の呼び出しを制限(スパム防止)

実行結果

このスクリプトを実行すると、以下のようにボットが自動返信します。

LESS
[12:00:01] ユーザーA: こんにちは
→ ボット: ユーザーA さん、こんにちは!配信を楽しんでください!
[12:00:05] ユーザーB: こんばんは
[12:00:10] ユーザーC: こんにちは
→ ボット: ユーザーC さん、こんにちは!配信を楽しんでください!

応用のアイデア

このボットをカスタマイズすれば、いろいろな機能を追加できます!

✅ 特定のキーワードに反応して応答
→ 例:「おはよう」→「おはようございます!」

✅ スーパーチャットが送られたら特別なメッセージを返信
→ 例:「スーパーチャットありがとうございます!」

✅ よくある質問(FAQ)に自動返信
→ 例:「配信は何時までですか?」→「23時までの予定です!」

✅ 特定のユーザーのコメントだけを認識する
→ 例:配信者のコメントだけ取得して別の処理をする

✅ ログをデータベースに保存し、AI を使って自動返答を最適化
→ 例:ChatGPT API を組み合わせて、より自然な自動応答 を実装


✅ pytchat と YouTube API を組み合わせることで、リアルタイム自動応答ボット を作成できる
✅ 特定のキーワードに反応するシンプルなチャットボット を Python で実装できる
✅ API の認証やスパム対策(time.sleep(1) など)に注意する

このように、自動応答ボットを活用すれば、ライブ配信の盛り上げやコメント管理が簡単 になります。

次の章では、この記事のまとめと今後の応用 について解説します!

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まとめ

本記事では、Python のライブラリ pytchat を使って、YouTube Live のチャットを取得し、データを活用する方法について解説しました。

この記事で学んだこと

✅ pytchat のインストール方法
→ pip install pytchat で簡単に導入可能

✅ 基本的なチャットの取得方法
→ pytchat.create(video_id) を使い、リアルタイムでチャットを取得

✅ チャットデータの保存と分析
→ CSV や JSON に保存 し、視聴者のコメントやスーパーチャットのデータを後から解析可能

✅ 自動応答ボットの作成
→ pytchat と YouTube API を組み合わせて、キーワード応答やスーパーチャット通知の機能を実装

pytchat の活用アイデア

今回の内容をもとに、さらに発展したシステムを作ることもできます。

🔹 リアルタイムでコメントを翻訳するボット
→ Google Translate API を使って、海外の視聴者向けに自動翻訳

🔹 感情分析を活用したコメントフィルタリング
→ AI(自然言語処理)を組み合わせ、荒らしコメントやネガティブな発言を自動で非表示にする

🔹 データベースに保存して、長期的な視聴者の分析
→ 視聴者ごとのコメント履歴を記録し、熱心なファンを特定 する

🔹 OBS などと連携して、配信画面に特定のコメントを表示
→ 人気のコメントやスーパーチャットを 配信画面に自動で表示 する

最後に

YouTube Live のチャットは、配信の盛り上がりを示す重要なデータ です。それを プログラムで取得・分析・活用できる ようになれば、より魅力的な配信が可能になります。

ぜひ pytchat を活用して、オリジナルのツールやボットを作ってみてください!

brian
brian

ここまで読んでいただきありがとうございます!

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